お問い合わせ

入会お申込み
法人向け会員制コンシェルジュサービス
テロメア特設サイトはこちら
シャスラワイン専用サイトはこちらから
クラブ・コンシェルジュ Associe
オブリスト

老舗ワイン商オブリスト社が100年の伝統を誇る自社醸造所で育む偉大なシャスラ
Mr. Paul Baumann ポール・バウマン氏(オブリスト社前ディレクター、アドヴァイザー)

 リュトリーの眺めのよい高台にあるドメーヌ・ドゥ・ダレー。その歴史は古く、醸造所の設立は1392年です。もともと聖ニコラス修道院の修道士らが興した醸造所で、スイスで最も古い醸造所のひとつでもありす。近年においては、1937年までブジャール家がこの醸造所を所有していました。ブジャール氏は、醸造家であるジュリアン・セヴラン氏と共同で醸造所を刷新し、ワインの品質向上に努めました。その後、セヴラン氏が醸造所を買い取ってオーナーとなり、孫にあたるシリル・セヴラン氏が現在醸造所を継いでいます。

 所有畑は5ヵ所に分散しており、そのうち4ヵ所がラヴォー地区にあります。シャスラのみならず、シャルドネ、ヴィオニエ、ソーヴィニヨン・ブランなど、フランスのぶどう品種を積極的に取り入れつつ、シャスラの新しい可能性を追及しています。2009年に建設された3フロアの新しいセラーは、収穫したぶどう、圧搾した果汁、できあがったワインに負担がかからないよう、重力だけで移動できる構造となっています。温度と湿度のコントロールシステムを備えているほか、白ワイン用のセラー、赤ワイン用のセラーを完全に分離しています。シャスラは昔からあるオリジナルのセラーで醸造されています。

創業1854年のオブリスト社はヴォー州の伝統あるワイン商であり、長年にわたり独自の醸造所も営んでいます。自社醸造所のワインを販売するほか、スイス各地の他の醸造所のワインや世界各地の選りすぐりのワインを取扱っています。

創業者はエマヌエル・オブリスト氏。同社は彼の息子、エミール・オブリスト氏の代に大きな発展を遂げました。1909年、彼はヴェヴェイに本格的な醸造所を建設し、スイス西部のワイン業界の中心的存在となります。

エミール・オブリスト氏は、高品質のワイン造りの基本は優れた自社畑を所有し、自らぶどう栽培を行うことであると確信し、近隣の醸造所と畑を購入しはじめました。そのうち、際立って優れたワインを生み出しているのが、1918年に購入したシャブレー地区の「クロ・ドゥ・ロシェ」(Clos du Rocher)です。レマン湖の東端に近いイヴォルヌ村にある、著名な醸造所でしたが、後継者に恵まれず、オブリスト社が後を継いだのです。

オブリスト社の自社ワインは、西のジュネーブ地区から東のシャブレー地区に至る、レマン湖沿いの畑で栽培される様々な品種のぶどうから造られています。なかでもシャスラは最重要品種であり、全体の50%を占めています。ヴェヴェイの本社社屋は醸造所を兼ねており、ラヴォー地区のワインはこちらで生産していますが、「クロ・ドゥ・ロシェ」にも独自の醸造所があり、シャブレー地区のワインはこちらで造られています。

オブリスト社のワインコレクションの中で、同社の個性が最大限に活かされているのが、この「クロ・ドゥ・ロシェ」のシャスラでしょう。総面積10ヘクタールのグラン・クリュで、オブリスト社のモノポール、栽培品種の98%がシャスラです。18世紀に造られた石垣が、急斜面を活かした、日当りの良い南向きの畑を形づくっています。 ラヴォー地区より南に位置するため、気候的により恵まれています。ゴブレと呼ばれる古来からの1本仕立てには、根気強い手仕事が要求されます。「クロ・ドゥ・ロシェ」は、伝統的な大型の木樽で醸造されていますが、その木樽には醗酵温度をコントロールするための最新の冷却機能が備え付けてあります。

オブリスト社の前ディレクター、ポール・バウマン氏に招かれ、「クロ・ドゥ・ロシェ」を一望する伝統あるテイスティングルームで、2013年ヴィンテージといくつかの古いヴィンテージを試飲しました。彼の選んだワインは、オブリスト社のワイン造りの歴史とシャスラの可能性を体感させてくれました。

最初に、2013年の「クロ・ドゥ・ロシェ、グラン・クリュ」を試飲しました。明るい黄金色の輝き、爽快な果実のアロマ、繊細さと秘めた力強さ、長く続く余韻、それは秀逸なシャスラの姿です。グラスをスワリングさせると、白い花、パイナップルやマンゴーなどのトロピカルフルーツが仄かに香ります。一口ふくむと、みずみずしい白桃や林檎のような爽やかで清らかな味わい、その清らかさにテロワールを連想させる奥深い味わいが重なります。2013年ヴィンテージは、開花期の天候が思わしくなく、例年より収穫量が少ないのですが、そのぶん凝縮感のあるワインに仕上ったそうです。

続いてバウマン氏は、1950年代以後のコレクションが保管されているセラーから、1976年産、1983年産、そして1995年産の「クロ・ドゥ・ロシェ」を出してくださいました。1995年産は濃い黄金色を放ち、熟れたネクタリンや黄桃の風味で溢れていました。若いワインより力強く、余韻もより長く、約20年の年月を経て、より輝くシャスラの底力を見せてもらったようです。1983年産はバウマン氏が就任したばかりの頃のワイン。黄金色で、熟したいちじくやドライフルーツの風味が見つかりました。30年を経ていますが、フレッシュな香りは少しも失われていませんでした。38年を経た、レモン色がさした黄金色を放つ1976年産も、今なお若々しさを保った美しいワインでした。

「シャスラはまず1年待ってください。その後は、時を経るごとに良くなって行きます。偉大なシャスラは、1年後であれば、いつ開けても飲み頃なのです」とバウマン氏。シャスラの可能性を実感した一時でした。


「クロ・ドゥ・ロシェ」ご注文はこちらから